スタイルオーダー事例集

住まいをプランニングするうえで いちばん大切にしたのは 無駄をそぎ落としていくWマイナスの美学W。

H様邸 ディアナコート上原(東京都渋谷区)

「住んでいる人が活き活きと見える空間」にするため 細部まで徹底的にこだわって住まいづくりをしたHさんご夫妻。 ゲストに見られることを意識しながらコーディネートした お住まいについてうかがいました。

駒場公園からも近い閑静な住宅街に、ひっそりと佇むように建つ「ディアナコート上原」。Hさんご夫妻は、夫婦ふたりで暮らす住まいとしてディアナコート上原の上階の一部屋を選ばれました。
「とにかく立地が気に入ったんです。繁華街からさほど離れていないのにとても静かだし、この高さ、この向きなら、都心のビル群も見えるはず”と、主人が迷うことなく申し込みました。実際、ほんとうに夜景がキレイなんですよ!」 間取りからコンセントの位置、床、壁、天井の素材や仕上げ方まで、徹底的にこだわって設計を変更。「いい機会だからリセットしよう」と、それまでの持ち物を処分し、2006年11月の入居に合わせて家具も照明も新調しました。
「主人にぜんぶ好きにしていいよ”と言われたので、私は彼が気に入るような部屋にしようと考えしました。無駄なものをそぎ落としていくという日本の美意識のいい部分を採り入れながら、ひとつひとつをふたりでチェックし、ここにいる私たちが活き活きとして見える空間を創りあげたんです」
じつは奥様は、大規模な商業施設などの空間プロデュースを手がけてきたスペシャリスト。ご自身の暮らす空間も、設計図の段階から綿密に計画を練り、オーダー家具のデザインなどまで、トータルでプランニングしていきました。
2室にわかれていた主寝室と洋室をつなげ、広々としたマスターベッドルームに変更。同時に、床材を廊下も寝室もレストルームも、リビング・ダイニングから続くようなフローリングにして、居室全体に一体感を持たせました。
寝室では、廊下の延長線上にオーダーメイドのベッドを配置し、ヘッドボードの奥には天井までの高さの水墨画をオーダーして飾りました。カーテンやベッドの上に置かれたクッションやベッドのカバーも、この空間に合うファブリックをオランダから取り寄せてつくったもの。
「欧米では、マスターベッドルームはお客様に見せる部屋。私たちも、トータルで住まいを見ていただいてもいいように、と思って、コーディネートしました」とおっしゃるとおり、リビングから途切れることなく続くフローリングの先に見える水墨画とベッドは、なんとも言えず美しい「景色」になっています。
シンボリックなものを際立たせる一方で、インテリアが威張りすぎないようにすることも重視。「白はどんな色味も美しく見せる」というセオリーどおり、ベースカラーには白を選びました。壁を漆喰調の塗り壁で仕上げ家具も壁に馴染む白で統一したのも、そのためです。
「お客様もたくさんいらっしゃいますが、すごく落ち着くみたいです。みなさん5〜6時間はゆっくりしてくださるのが嬉しいですね」
客人をもすんなりと受け容れ、寛がせてくれるHさんのお宅。しかし、まだ完成形ではありません。
「根底にあるのは進化する住まいづくり”というコンセプト。そこから考えれば、まだ着地したばかりです。ベランダの植栽や部屋の空気感など、どう変わっていくのか、どう変えていくことになるのか、とても楽しみなんですよ」

モリモトに暮らすイメージ

1. 21畳を超えるリビング・ダイニング。壁から天井まで漆喰調に仕上げている。「経年変化でひび割れてきても、自然のことなので気になりません」と奥様。2. エキストラキングのベッドを置いても広々と感じられる主寝室。正面の絵は友人でもある日本画家のアラン・ウエスト氏にオーダーした。カーテンや壁の色を考慮して、微妙に緑がかった和紙に少し赤みを帯びた墨で描かれている。 3. 主寝室の一角にある書斎スペースは、廊下とガラスで仕切られている。 4. 本磨きとバーナーの黒御影石のストライプがセンセーショナルなエントランス。正面の一段高くなったバルコニーが、まるでギャラリーのような空間に。


モリモトに暮らすイメージ

1.ピアノ塗装で仕上げたダイニングテーブルは反射率が高く、部屋全体を明るく見せる。
2.主寝室入口の下がり壁に、ピッタリと納まっているスピーカー。はじめからLDとのあいだに配管を通して配線しているため、すっきり仕上がっている。
3.テレビとオーディオはバング&オルフセン。壁を箔で仕上げて、和と洋のテイストを融合させた。
4.主寝室の本棚も、設置するスペースに合わせて設計。正方形グリッドに組むことで和のテイストに。
5.「ここでも寛げるように」と幅を拡張したカウンター。右はガラス扉に設計変更したリビングの物入れ。クリスタルや銀食器のショーケースになっている。
6.開放的なカウンターキッチンは広いリビングとの一体感があり、お客様のおもてなしにも最適。
7.主寝室内のレストルーム&パウダールーム。ダブルシンクなので使い勝手が良い。
8. LDから眺める都会的な夜景は、ご主人のお気に入り。